1960年奈良生まれ。関西学院大学大学院美学専攻を修了後、1987年より京都市美術館に勤務。2010年4月より現職。近代京都の博物館施設史、展覧会史を基盤として、近代日本の美術に関する制度史を再考しつつ、現代の美術表現の意味を見定めたいと考える。現在は「文化財保護」の近代性についての現代的提示について思い巡らせている。
少子高齢化と文化オリンピック これから何年間かはアートにとって、あるいは芸術文化にとって、追い風が吹くだろう。この追い風に空高く舞い上がっても、うかうかすると吹き飛ばされて、お払い箱に捨てられることになるかもしれない。相当に心構えのいる風でもある。 アートあるいは芸術文化は、アーティストや芸術家といったつくり手だけでなく、これを支える人がいなければ成り立たない。ところが恐るべき勢いで少子高齢化が進んでいる以上、いくらつくり手やつなぎ手が努力をしたところで、観客ないしは鑑賞者の激減は避けられず、多くの産業と同様に衰退していくのは必然の流れである。 にもかかわらず、2020年のオリンピック・パラリンピックである。近代オリンピックが100年以上を経過し、スポーツの祭典として定着したところに、文化の祭典としての役割が付与されるようになってきた。その結果、東京大会に向けて、2016年の秋から、文化プ
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