右か左か、という話はいったん置いてだね。 世の中、もっともらしい体裁を備えた物語(国民国家とか男らしさとか)というのが色々とある。 それを、素直な心情として、または他の目的があって、周囲にそれを共有して受け入れろと声高に言う人がいる。 いっぽうで、そういう物語への相乗りを簡単にしたくない・できない人、というタイプもいる。 ゆうきまさみは後者だ。 昔のインテリオタクの多くは、そういうふうに「斜に構えるマナー」、あるいは 「間違ったことをしないための、倫理としての相対主義」が身についてる人が多かったと思う。 唐沢兄のようにそれが限りなく上っ面になっていってしまった人間もいれば、 岡田斗司夫のように向き合いすぎてあまり軽やかでない路線に入っていった人もいるけれど。 ゆうきまさみであれとりみきであれ押井学であれ、だいたい既製の物語は疑うタイプだろう。 自分をひととき心地よくしてくれたり、かりそめの