『死都日本』(しとにっぽん)とは2002年に刊行された石黒耀による小説である。石黒のデビュー作である。『カグツチ』として漫画化された。 概要[編集] 『死都日本』は2002年に第26回メフィスト賞、2005年に第15回宮沢賢治賞(奨励賞)[1]を受けている。また石黒自身も、本作をはじめとする地学小説の執筆が評価され、2005年、日本地質学会より表彰された[2]。 霧島山の地下にある加久藤火山(加久藤カルデラ)が巨大噴火を起こす様子を描いている。九州南部やその南の海底には阿蘇カルデラ、姶良カルデラ、鬼界カルデラといった巨大なカルデラを生んだ火山がいくつも存在する。それらは数万年に1回の頻度で、噴出物の体積が100立方キロメートルを超えるような巨大噴火を起こしてきた。最後に起きたのは7300年前の鬼界カルデラの噴火であり、これによる火砕流は海を越えて九州島に達し南九州の縄文人に大打撃を与えた。