早見雪乃は学生時代にゲームと出会い、ゲームプランナーとして開発会社オストマルクに就職したが、ゲーム開発の現場は想像以上の過酷さに満ちていた。恋人を心の拠り所にしてディレクターの無茶ぶりに懸命に対応していた雪乃だが、やがて企画課の問題児・新能荒也と二人で他社への出向を命じられる。そこで彼女を待っていたのは、ディレクターの下でRPGのバトルシステムを作り直すという初めての課題だった。 コンセプトをゲームに落とし込んでいく過程を体験しながら、雪乃は初めて仕事に充実感を覚える。新能の意外な仕事ぶりにも惹かれつつ、悩み、考え、行動し、人間関係にも揉まれながら成長した彼女は、自社の開発体制に疑問を抱き始め、出向から戻っても奮闘するが――。 ゲームクリエイターとは一体誰の事を言うのか? ゲーム業界の開発現場を舞台に、作り手のあり方を問う現代ドラマ小説。 【おことわり】 ※この小説はフィクションであり、登