生活保護受給世帯では、アレルギーや歯の病気がある子どもの割合が一般世帯の10倍以上にもなるとの研究結果を、東京大の近藤尚己准教授(社会疫学)らのチームがまとめた。特にひとり親世帯で病気がある子の割合が大きかった。 生活上のストレスやハウスダストなどの居住環境のほか、「対処の仕方を教えてくれたり、助けてくれたりする人が周囲にいない」という孤立状況も背景にあるとみている。国や自治体は2021年から受給者への健康管理支援事業を始めるが、大人の生活習慣病対策が中心。子どもにも有効な支援が確実に届く仕組みが求められる。 分析の対象は、二つの自治体で16年に生活保護を受給していた世帯の15歳以下の男女573人。厚生労働… この記事は有料記事です。 残り608文字(全文916文字)