2007年に放映されていたテレビドラマの方はまったく観ていないので、元原作ファンとして、そして本作を観た印象だけでものを語るが、まあ、同監督の『地獄甲子園』や『VERSUS ヴァーサス』、或いは坂口拓の『魁!!男塾』(自分の感想はこちら)を楽しんで観ることができた人間ならば、それなりに本作を観ても楽しめるのではなかろうか。 「それなりに」というのは、本作の原作無視な逸脱っぷり……というか、いい意味でのスラップスティックさが、もう完璧に映画版ならではの画作りや役者依存を大前提としていて、ぶっちゃけた話、原作が『エリートヤンキー三郎』でなくとも、ミニシアター型B級ボンクラ監督山口雄大の作風に当てられてしまえば何を原作にしても同じような映画になってしまうのではないか? という疑問がまずあるからだ。 映画版に限定して言うならば、役者陣は非常にいい仕事をしていた。竹内力の顔芸でしょ。なだぎ武の顔芸