2022年2月24日、ロシア軍がウクライナに全面侵攻した日の衝撃は忘れられない。「まさか、本当にこんな愚かなことをするのか」という思いだった。それから2年間、今世紀最大の事件をどう報じるべきかと悩み、ひた走った。 主軸に据えたのは同僚たちも参加した長期連載「ウクライナと共に」である。ロシアのあまりに度を越した非道と残虐、それにあらがうウクライナ人の姿を目の当たりにし、とにもかくにも、ウクライナに寄り添う報道姿勢が必要だと考えた。 この戦争の本質に迫るため、ロシアとウクライナの歴史や国民性、プーチン露大統領の思考回路などにも踏み込んで多角的・重層的な報道を心がけた。このことが読み手の国際理解に役立ったとすれば幸いである。 連載タイトルには、この戦争を日本人に「わがこととして考えてほしい」との願いも込めた。 「ウクライナなんて国際支援がなければどうしようもない」「領土を譲って早く停戦すればいい
![「日本が同じ立場なら」との思いでウクライナを取材 ボーン・上田賞受賞の遠藤良介記者](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/aca41796bfd6e673078791e6df82bdcff69c7b48/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fresizer%2Flc13gaduEhJNRBEcq6vKEGf8rgQ%3D%2F1200x630%2Ffilters%3Afocal%28885x1369%3A895x1379%29%3Aquality%2850%29%2Fcloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com%2Fsankei%2FKODVEVXJSJN3BNL7ENNSE22NSA.jpg)