自民党総裁選は、国会議員票、地方票ともに菅義偉官房長官が有効投票総数534票のうち377票を獲得し、大差で勝利する結果となった。 石破茂元幹事長は、当初「有利」とされた地方票でも十分に得票できず、菅氏はおろか岸田氏にも差をつけられて3位に沈んだ(地方票では2位)。下馬評では、世論調査の結果から、石破氏がポスト安倍の「1番人気」とされ、報道でも「党員投票」を行えば、石破氏がかなり有利であるかのような論評も多くあった。現実はそうはならなかったのは一体なぜなのか。各社世論調査のデータや総裁選のしくみから紐解いていきたい。 「勝者総取り」方式で支持率以上に得票を上積み菅氏に投じられた地方票は全141票中89票と、実に63%に達した。この割合は、党員・党友における菅氏の支持率よりも高い。 11日に報じられた、日本テレビの自民党員・党友向け調査(JX通信社協力)では、支持する総裁候補として、菅氏が46