Juliaでの並列計算に関する調査メモ。 Juliaでの並列計算の概要 Juliaでのマルチプロセッシング環境は、メッセージパッシングに基づいている。MPIなどの通常のメッセージパッシングは、プロセス間でデータや命令などを相互にやりとりする。しかし、Juliaのメッセージパッシングの実装はあるプロセスから他のプロセスへの一方通行であることが特色となっている。そのため、ユーザは片方のプロセスの管理だけを行えば良い。 あるプロセスから他のプロセスへのメッセージとして重要なのが、"remote call"(remotecall関数)と"remote reference"(fetch関数)である。これらはそれぞれ、「あるプロセスから他のプロセスへの処理の指示」、「指示された処理を行ったプロセスでの処理結果を指示を出したプロセスが参照」に対応する。 remote call(remotecall関数)