「あれは漫才じゃない」――2020年のM-1はなぜあれほどの賛否を呼んだのか? 出場した漫才師たちのインタビューから、その答えに迫っていく。 「ボケの野田クリスタルはほとんどしゃべらない」という“正統派ではない”スタイルで優勝したマヂカルラブリー。2人が語る「つり革」へのこだわりとファイナルジャッジの瞬間。(全3回の3回目/#1、#2へ) ――1本目で2位につけたものの、まだ後ろに4組が控えていました。暫定ボックスに座っているときは、やはりドキドキしていましたか。 野田 錦鯉さんが残っているのは気味悪かったですね。点数を高めにつける審査員はいるだろうなと思っていたので。 ――爆発力ということでいえば、おいでやすこが、マヂカルラブリーを超えることができるのは錦鯉だったかもしれません。 野田 予選で評判がよかったアキナやウエストランドはどうなるかわからなかったな。楽しみながら、でも、ハラハラも