昨季の沢村賞投手・前田健太がロサンゼルス・ドジャースに入団する。 PL学園高時代の1年夏、大阪大会決勝戦再試合で勝利を上げて優勝投手になった時から前田に魅了され続けてきた身としては、入団記者会見での喜びに満ちた表情はグっとくるものがあった。 メディカルチェックで引っかかり、その契約内容に影響を与えた諸問題については後述するとして、前田のメジャー挑戦には、ダルビッシュ有や田中将大とは別の期待感を抱いている。 というのも、前田の適応能力がどれほどメジャーの舞台に合致するかが、極めて興味深いからだ。 前田「ブルペンで投げ込む意味を見出せない」 前田は日本の野球界でも、極端なほどに無駄に投げるのを嫌うタイプだった。もちろん試合以外での調整法のことだ。 プロ野球のキャンプでは、100球~150球以上の投げ込みを行うことがザラにある。「1日300球、1カ月で3000球」を投じていた昭和時代に比べるとい