名古屋市営地下鉄鶴舞線に、「いりなか」という平仮名の駅があります。珍しい標記にはどんな背景があるのでしょうか。 漢字そのものがレア 名古屋市営地下鉄鶴舞線に、「いりなか」という駅があります。同地下鉄では唯一の「ひらがな駅名」となっています。 大阪メトロにも「なんば」「なかもず」「あびこ」とひらがな標記の駅名がありますが、あくまで「便宜上の標記」。しかし「いりなか」はひらがなが正式です。なぜこのような駅名になったのでしょうか。 拡大画像 地下鉄鶴舞線のいりなか駅(乗りものニュース編集部撮影)。 駅名の由来となった地名は、漢字で「杁中」と書きます。駅前のバス停や交差点名、店舗の支店名の多くは、駅名と違って漢字標記が見られます。 そもそもこの「杁中」という地名、これまで町名として採用された記録はありません。駅があるのは昭和区隼人町で、それ以前は広路町という大きな町名の一部でした。「杁中」は町名を