ディズニーの短編映画は、ひょっとすると長編よりも面白い。これは「ファンタジア/2000」の初回発売DVDの特典で収録されていた短編映画だが、拾いものの傑作である。芸術市場カンヌで最優秀短編映画賞を受賞した同作は、そのスタイリッシュなペインティング技法と、他人に話したくなるようなウンチクで、ディズニーの短編アニメの中でも、かなり評価が高い。 作画のタッチは、簡略化された背景と、切り絵のように平面的なキャラクターが、まるで新聞の風刺漫画のようなオシャレを演出している。ミッキーやドナルドの絵が食傷気味だった人にとっては、この絵のタッチは、目新しく感じるかもしれない。 描かれていることは、世の中の楽器という楽器は、金管楽器、木管楽器、弦楽器、打楽器のどれかに分類されるということだ。この4種類の楽器がどのようにして生まれたのか、そのルーツと変遷を、原始時代から、現代の形に至るまで、スピーディに見せて