2017年もいろいろ面白い本を読んで、まあ今年はこんな本読みましたよとズラーッと並べるやつもやりたいんだけど案の定そんな気力もないので今年は読んだ本は短くてもいいからなるべく感想残すようにしたい。 恐怖の哲学という本を読んだ。内容は、「ホラー映画は怖いのになぜ楽しいのか」という身近な疑問を題材に人を哲学沼に引き摺り込む本だった。砕けた文体で順序立てて思考する感じの中身なので読みやすいといえば読みやすいけどボリュームも多いのであんまり咀嚼できていない感がある。 情動に関してはジェームズ=ランゲ説やシャクターの情動の二要因説などおなじみのことが紹介されていて読みやすかったのに加えて、末梢起源説からもう1歩踏み込んでダマシオのソマティックマーカー仮説に触れていたのが面白かった。情動は合理的な判断の邪魔ものと思いがちだが、実は人間の意思決定には欠かせないものではないかということがVMPFC損傷患者