シカの生息状況、雄の鳴き声で把握 山形大・江成准教授が開発 2017年07月07日 12:45 鳴き声を調べ、シカの生息状況を確認できる技術を説明する江成広斗准教授=山形市・山形大小白川キャンパス 農業被害をもたらすニホンジカの分布予測などに役立てるため、山形大学術研究院(農学部)の江成広斗准教授(37)=森林動物管理学=は、シカの鳴き声を分析して生息状況を把握する技術を開発した。特定の鳴き声に着目して精度を高め、センサーカメラを使う従来の手法と比べ、調査範囲を格段に広げることができる。県内での生息はまだ明確になっていないが、江成准教授は「大きな被害が出始めてからでは遅い。シカがどこから入り込んでくるのか、さまざまな対策に役立てたい」と話す。 食害により生態系に影響を及ぼすシカは近年、多雪地帯への侵入も確認されている。国のまとめで農業被害は年間60億~70億円に上り、県によると、本県でも目