横浜美術館の開館20周年記念展として、12月11日(金)より約3ヶ月にわたって開催される『束芋 断面の世代』展。国際的な活躍も目覚ましく、まさに若手美術作家のトップランナーと呼ぶにふさわしいアーティスト、束芋による展覧会だ。折しも活動10年目となる今年は、彼女にとって大きなターニングポイントを迎える時期でもある。想像を超える、驚きにあふれた作品を生み出しつづける彼女の挑戦について、じっくりとお伺いした。 (インタビュー・テキスト:小林宏彰 撮影:ノダ) 「断面の世代」はペラッペラ? ─束芋さんの横浜美術館での個展が、いよいよ12月11日(金)からスタートしますね。現在、制作も佳境でしょうか?(注:取材日は9月29日) 束芋:大変な時期ですね〜。作業の方向性が決まってくると気持ちも楽になるので、作業量が多くても苦にならないんですが、方向性が決まらずに何もできないときが本当にしんどくって。それ