概要 インターネットを運用するISPやキャリアでは、セキュリティや安定性のさらに上位概念として通信の秘密という憲法にも決められた守るべき規範があります。一方で、コンテンツ事業者などでは自社サービスの更なる活用を目指し、通信事業者と組み合わさり、特定のアプリケーションを優遇するいわゆるゼロレーティング問題が最近になって急速に注目されるようになりました。 ゼロレーティングは既存の特定コンテンツが優遇されやすく新規アプリケーションとの競争が除外されるといった主張で、国や地域によっては禁止されるような事態も発生しています。 ところでゼロレーティングを支える技術の一つにDPIといったパケットの中身を調べる技術が使われていることが知られています。そもそもDPIとはどういった行為を指すのでしょうか、また、このようなゼロレーティングを行うために通信の秘密に関係した行為は許容されるのでしょうか。 これまで、