2012年5月16日のブックマーク (2件)

  • 「股間若衆―男の裸は芸術か」書評 別の鑑賞法でがぜん面白く|好書好日

    股間若衆―男の裸は芸術か [著]木下直之 駅前や公園に立つ裸体彫刻を見るたびに「なぜこのようなものがここに?」と不思議に思っていた。申し訳ないが、全く芸術的感動が無いからである。しかし書を読めば見方が変わる。いや、芸術的価値に目覚めるわけではない。全く別の鑑賞法に気付いてがぜん面白くなるのだ。まず股間に注目する。それこそが、日彫刻史の要だった。明治四十一年に初めて男性裸体の彫刻が日に出現する。ギリシャローマ彫刻の歴史的土台がないところに突然裸が現れるわけだから、作る側は西欧崇拝でも、人々はどこを見ればよいかわからなかったろう。その都度警察が来る騒ぎとなる。その結果、股間は曖昧(あいまい)な形になる。「股間若衆」「駅前四天王」「曖昧模(も)っ糊(こ)り」というステキなキャッチフレーズと実に愉快な文章に、笑いを抑えられない。やがて近代日美術史の基礎知識が身につき、赤羽や前橋駅に下りたく

    「股間若衆―男の裸は芸術か」書評 別の鑑賞法でがぜん面白く|好書好日
    mucci
    mucci 2012/05/16
    タイトルは駄洒落っぽいけど文化的考察のようだ。
  • 水村美苗「母の遺産―新聞小説」書評 娘の苦しみ含め、三代の大河小説|好書好日

    母の遺産―新聞小説 [著]水村美苗 最近は嫁姑(しゅうとめ)よりも、実の母娘の関係の方が難しかったりするようだ。昨今話題の「墓守娘」についてのなどを読むと、切実にそう思ってしまう。老後は息子よりも娘に見てほしいと願う親が増えているようだし、自らは果たし得なかった夢を思いきり娘に押しつけて、過干渉を続ける母親もいる。書に出てくる母親もまさにそんな感じだ。 生い立ちにコンプレックスのある母は、二人の娘に教育を受けさせ、ヨーロッパ留学もさせる。娘たちは結婚し、さまざまな問題を抱えつつも、表面的には幸せそうに暮らしていた。しかし、五十代になったころ、一人暮らしの母にさんざん振り回されることになる。怪我(けが)をした母に付き添い、毎日差し入れをし、あげくは実家を片付けて売却、母が介護付きホームに入る資金を作る。これだけでも大変そうだが、ホームに入ってからも次々と問題が起きる。 物理的な困難だけで

    水村美苗「母の遺産―新聞小説」書評 娘の苦しみ含め、三代の大河小説|好書好日
    mucci
    mucci 2012/05/16
    親子