東日本大震災から10年、発災時や復興の状況を語る立憲民主党の枝野幸男代表=東京都千代田区の衆院第1議員会館でで2021年1月12日、藤井太郎撮影 東日本大震災から間もなく10年になる。2011年の発災当初、官房長官として連日の記者会見に臨んだ枝野幸男・立憲民主党代表(56)。大混乱に陥った中、どんな気持ちで会見に臨んでいたのか。事態が悪化し続ける東京電力福島第1原発事故にどう向き合ったのか。新型コロナウイルスという危機に直面する今と重ね合わせ、2回にわたってインタビューを紹介する。【聞き手・永山悦子/オピニオングループ】 ――東日本大震災は「想定外」とも言われ、政府の対応も含め日本中が大混乱に陥りました。あの混乱は避けられなかったのでしょうか。 ◆緊急事態では、事態が起きてからできることは限られている。事前の備えで対応の9割方が決まる。「いかに事前に備えをしておくか」ということが、唯一と言