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ブックマーク / nmi.jp (6)

  • JavaScript 実行エンジン V8 の JIT 出力コードを読んでみよう

    ChromeJavaScript はとても高速なことでも有名ですが、その実行エンジンは V8 と呼ばれます。V8 自体は独立したモジュールであり、Node.js 等にも使われております。 V8 が JavaScript を高速に実行する技術の一つが JIT (Just In Time) コンパイルです(一般的に JIT と呼ばれます)。これは、そのまま実行すると遅い JavaScript を実行中にリアルタイムに直接マシンコードに変換し(これが Just In Time と呼ばれる所以です)、途中からそのコードに入れ替えて実行することで高速化を達成しています。特に何度も実行される関数で効力を発揮します。 JIT という名前は聞いたことがあろうとも、実際に JIT がどのようなコードを実行しているのかを確認する機会は滅多にないでしょう。この記事では、実際に V8 の JIT の出力を確

  • JavaScript で then を使うのは避けよう(await / async の初級者まとめ)

    JavaScript において、特に苦手とする人が多い印象のある Promise ですが、await と async の文法が導入されたことで、Promise の仕様を深く理解しなくても非同期処理を自然に書けるようになってきたのではないかと思います。 極論ですが、JavaScript の非同期処理は async await new Promise のみで、(ほぼ)全て表現可能です。特別な理由がない限り then を使わないようにしましょう、ということを周知するのがこの記事の目的です。 なお記事では Promise の rejected の状態についてほとんど解説しておりません。基を理解したら、別記事でぜひ学んでみてください。 Promise とは? Promise は、少し乱暴に説明すると「実行が終わっていないかもしれない何らかの関数」を包んだオブジェクトです。 普通の関数とは違って、

  • JavaScript のクロージャーと for 文の let 初期化の例外

    先日、次のような JavaScript クイズを Twitter で出しました。 // JavaScript quiz: 出力は? const a = []; { for(let i = 0; i < 10; i++) { a[i] = () => console.log(i); } } a[3](); { let i; for(i = 0; i < 10; i++) { a[i] = () => console.log(i); } } a[3](); { for(let i = 0; i < 10;) { a[i] = () => console.log(i); i++; } } a[3](); — Takuo Kihira (@tkihira) August 15, 2022 答えは 3, 10, 4 なのですが、for 文の let 初期化専用の例外処理がない場合は 10, 10,

  • 正規表現の脆弱性 (ReDoS) を JavaScript で学ぶ

    先日、このようなツイートを書いたところ、かなりの反響がありました。 JavaScript の正規表現の脆弱性の例でいうと、例えば /\s+$/ は脆弱性があると言える console.time(); /\s+$/.test(" ".repeat(65536) + "a"); console.timeEnd(); 結構時間がかかるのがわかる。でも /\s+$/ を見て「これは危険だな」と理解出来る人はそんなにいない。JavaScript に限らないけれど。 — Takuo Kihira (@tkihira) February 17, 2022 これは一般に ReDoS (Regular expression Denial of Service) と呼ばれる脆弱性です。正確に理解するのが難しい脆弱性なので、少し解説してみたいと思います。 結論 長い記事になるので、最初に「とりあえずこれだけ知っ

    mukaken
    mukaken 2022/02/18
  • JavaScript で parseInt / parseFloat を使わない方が良い理由

    となるのが原因です。parseInt というのは、文字列を解析して整数値(int)を返すグローバル関数であり、引数をまず文字列に変換する仕様となっております。その段階で 0.0000005 が "5e-7" という文字列に変換されてしまい、その文字列の先頭の 5 だけが数字として解析されてしまったため、結果として parseInt(0.0000005) === 5 となりました。 なぜ String(0.000005) === "0.000005" に、String(0.0000005) === "5e-7" になるのかについては、この記事の最後で余談として説明します。 整数化には Math.trunc を使おう このように、parseInt は文字列を引数にすることを前提にしているため、速度の面でも可読性の面でも「小数値を整数値に変換したい」という場合に使うのは望ましくありません。最も望

    mukaken
    mukaken 2022/02/04
  • 高速化の観点から new Array(100) を使わない方が良い理由

    別件で V8 の JIT コードの逆アセンブルを眺めている時に気づいたのですが、JavaScriptで new Array(100) という形で配列を作るのは、高速化の観点から言うと V8 においては避けるべき書き方です。 高速化を求める方は、 new Array() や [] で作成して Array#push で追加していくのが良いでしょう。この記事では、その理由を説明します。 今回の記事は、以下の V8 のブログ記事を参考にしております。 https://v8.dev/blog/elements-kinds 「詰まった配列(Packed Array)」と「穴あき配列(Holey Array)」 v8 は内部的に、その配列がどういうタイプの配列であるかの状態を記録しており、その情報を利用して最適化を適用します。状態は内部的には21個あるのですが、今回話題にするのは、その中でも「詰まってい

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