広島の街には路面電車が走る。そのため、道路は木琴の鍵盤のように凹凸していて、徒歩で横切る時につまずきそうになる。それに加えて6車線の中央に線路が鎮座しているので、なんとなく威圧感も感じてしまったり。『それが広島っぽくて良い』と話すのは、今回の取材対象者であるファミリアのオーナーだ。 「あぁ、路面電車ねぇ。県外から来た人には珍しいかもしれんけど、広島産まれ、広島育ちの僕からしたら、普通じゃけえねぇ(笑)」 ちなみに、マツダ車も路面電車と同じくらい親しみのある存在だという。 それもそのはず。マツダ本社のある広島県では、マツダ車の販売台数が全国1位のシェアを誇り、ホームセンターに行けば“マツダ車コーナー”が、その一角に設けられるほど、地場に根付いているのだ。 「東京に転勤しとったことがあったんじゃけど、広島に帰ると、どこを見てもマツダ車ばかりだからホッとするんです。都内では見かけることのなかった
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