小林達雄著『縄文の思考』を読みました。 縄文人の研究は難しく、正解は誰にも分からないものだと思います。縄文時代の文献が残っている訳ではありませんから...。遺跡や土器などからの実証研究をはじめ、想像によって仮説を立て、縄文人を理解しようとする研究なのです。この分野は学問であり、文学であるようにも思えます。 本書での著者の説は、縄文人の精神文化や哲学、信仰について迫っており興味深い内容でした。 本書は15章で構成されています。 目次 第1章 日本列島最古の遺跡 第2章 縄文革命 第3章 ヤキモノ世界の中の縄文土器 第4章 煮炊き用土器の効果 第5章 定住生活 第6章 人間宣言 第7章 住居と居住空間 第8章 居住空間の聖性 第9章 炉辺の語りから神話へ 第10章 縄文人と動物 第11章 交易 第12章 交易の縄文流儀 第13章 記念物の造営 第14章 縄文人の右と左 第15章 縄文人、山を仰