原子力に携わってきた私としては原発事故の一要因として日本社会の特性をあげることはやや躊躇しますが、事故を繰り返さないためにも考えを進めておきたいと思います。原発の安全性に関する日本のダブルスタンダードは次のようなものでした。 【日本人が建前で使う御札】 原発は安全 【日本人の本音の気持ち】 原発は危険 【地元の人の心】 お金と危険を交換 日本人は床の間に「原発は安全」という御札を貼ってきました。首相、大臣、知事、市長・・・責任ある立場の人は「原発は安全」と繰り返してきましたし、福島原発事故のあとでも「原発は安全」と言っています。 また、原発が爆発したら、今度は「被曝量の限度が低すぎた。人間はかなり被曝しても大丈夫だ」という御札に取り替えつつあります。 日本人の多くは矛盾した論理にはまっていました。それは「建前としては原発は安全、本心は原発は危険」というものでした。 だから、日本