今日の琉球新報の1面トップは〈普天間返還も「ゼロベース」〉〈鳩山首相 施設存続可能性も〉という見出しの記事で、鳩山首相が〈有事利用を念頭に現飛行場を残す可能性に言及した〉という内容である。昨日の参議院予算委員会の中継をNHKで見ていたのだが、自民党の佐藤正久氏の質問に同趣旨の答弁をしていた。 米軍普天間基地を返還するのではなく、有事に対応するために10年間閉鎖状態にする、というのは国民新党が提案していることだ。鳩山首相もその提案になびいているということだろう。 しかし、この提案はこれまでの普天間基地の「移設」論議を根底から崩すものだ。1996年4月12日に当時の橋本龍太郎首相とモンデール駐日大使との会談が行われ、普天間基地を5ないし7年ぐらいに全面返還するとの発表がなされた。その条件として沖縄県内での代替施設の確保が言われたのだが、鳩山首相や国民新党が言うように普天間基地を返還しないのなら