【北京=峯村健司】中国国営新華社通信によると、青海省果洛チベット族自治州で21日午後、チベット寺院の僧侶約100人を含む数百人が地元警察署を襲撃し、職員ら数人が軽傷を負った。同自治州では9日にも警察署が地元住民に襲われる事件が起きており、厳戒態勢を強める当局とチベット族との対立が深まっているようだ。 チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世がインドに亡命するきっかけとなった騒乱から50周年を迎えた10日以降、大規模な暴動が伝えられたのは初めて。 警察当局は22日、暴動に関与した6人を逮捕し、89人が警察署に出頭したが、このうち93人が僧侶だった。警察当局は、20日に拘束したチベット独立派の男が取り調べ中に逃げ出し、行方不明になったことがきっかけになったと説明しているが、詳しい原因は明らかにしていない。 一方、チベット亡命政府によると、男はチベット寺院の若い僧侶で、警察の取り調べを受け