鳩山由紀夫首相は5日、東京・目黒の東京工業大で、博士課程の大学院生ら約500人に講演した。突然の政権投げ出しについて「『なぜ辞めるんだ』という話もある。でも、いいじゃないですか。次の首相は正真正銘の東工大出身だ」と、菅直人新首相を紹介した。 総辞職を決めた閣議から一夜明け、すっかりくつろいだ様子。菅氏について「私よりも10倍も千倍も頭が切れる。時々(イライラして)切れすぎる」と、笑いを誘った。自身も東大工学部出身の鳩山首相は「理系の人が続けて国のトップの仕事をさせてもらえるということは、官公庁や企業の仕組みが変わっていくきっかけになる」と述べた。 鳩山首相は「政治の意思決定にもっと科学性を持たせなければならない」と持論を展開。さらに「むしろ、党の中にも科学が必要だ」と、民主党の現状が「非科学的」との本音を漏らすと、会場は爆笑に包まれた。