印刷 イスラエル軍が昨年5月にパレスチナ自治区ガザに向かう支援船に突入し、トルコ人の活動家ら9人が死亡した事件で、トルコのダウトオール外相は2日、謝罪を拒否しているイスラエルの駐トルコ大使を国外追放すると発表した。両国関係のさらなる悪化で、中東情勢全体への影響も懸念されている。 ダウトオール氏は会見で「イスラエルが代償を払う時だ」と述べ、両国の外交関係を2等書記官レベルに格下げし、軍事面での合意も凍結すると表明。イスラエルによるガザの海域封鎖は認められないとし、国際司法裁判所(ICJ)に持ち込む可能性を示唆した。 事件をめぐっては、国連の調査委員会が2日、イスラエル軍の行為を「過剰で不適切」とする一方、海域封鎖については「合法」とする報告書を提出。トルコは報告書提出までにイスラエルが謝罪しなければ、制裁を科すと警告していた。イスラエル首相府報道官は2日、「失われた命に哀悼の意を表する