ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は11日、教会の聖職者による子どもたちへの性的虐待問題について、「自ら全責任を担い、許しを請わねばならない」と述べた。この問題で法王自らが責任を負うと発言したのは歴代で初めてだ。 法王は、カトリック系の児童保護NGOに向けてスピーチした。「私は、一部の聖職者が犯した、とても多くの悪事について全責任を担わなければならないと思っている。子どもたちへの性的虐待による損害に許しを請わねばならない」と率直に述べた。その上で「この問題への対応で後退することはない。裁きは科せられなければならない」「子どもたちの人生をもてあそんではならない」とも述べた。 聖職者による子どもたちへの性的虐待は十数年前、先々代のヨハネ・パウロ2世の時代に明るみに出た。教会は長年、問題を起こした司祭を処罰することなく異動させるなど、隠匿をはかってきたことが判明。教会の信頼を揺るがす大問題