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ブックマーク / le-matin.hatenadiary.org (4)

  • 5. ナラティヴへの政治 - どんな懐かしさをおぼえるとしても

    1993年のオスロ協定で暫定自治が合意され、西岸とガザがパレスチナ人の手に戻されたことになった後も、基的な状況に変化はなかった。96年の時点で、サイードはこう書いている。 オスロ合意後の西岸の地理は、頭がおかしくなるほどに複雑であるが、三つの地域からなっている。…A地区は西岸のほぼ一%しか占めていない。それはラマラと五つの主要な町、ただしヘブロンを除く、である。この地区はパレスチナ政府の管轄下にある。B地区は四〇〇の村の連鎖からなり、農業地帯と隣合っていて、全体の二七%を占めている。これはイスラエルが管理し、パレスチナ政府はきわめて稚拙な補佐役でしかない。C地区は入植地域であり、連結道路か「バイパス」が走っていて、完璧にイスラエルのものである。それは計算してみると、およそ七二%を占めている。…困ることは、A地区から他のところへ移動するさいに、どうしてもB地区を通らなければいけないことだ。

    5. ナラティヴへの政治 - どんな懐かしさをおぼえるとしても
    mustelidae
    mustelidae 2009/02/16
    ナラティヴという言葉が出てきてよく分からなくなった。物語という意味だと思うが、パレスチナ問題ってひとつには物語の衝突ではなかったのか、みたいに思うので。
  • エルサレム賞に関してもう少し - どんな懐かしさをおぼえるとしても

    ところで、僕はエルサレム賞に関して、何を知っているだろう? それがイスラエル最大の文学賞であり、イスラエルの有力新聞とかが噛んでいて、エルサレム市長とかも列席する中で授与されるということだけだ。 言うまでもなくエルサレムはパレスチナとイスラエルが領有をめぐって係争し、それどころか過去半世紀以上にもわたって血腥い戦争を繰り広げてきた土地であり、イスラエルはパレスチナに対して相当疑問のある経済政策や軍事行動を取っている国で、イスラエル国民はその多くがそうした政府の行動を支持している人たちだ。 だから、エルサレム賞というのはまことにいかがわしく、その受賞を辞退して当然のように見える。だけど、果してそうなんだろうか?というか、それで良いんだろうか? たとえば、僕だったら、中国の人に「お前は日人だから南京虐殺を否定しているんだろうけど、あれはな」と言われたりしたら、相当悲しい気分になる。その辺は一

    エルサレム賞に関してもう少し - どんな懐かしさをおぼえるとしても
  • 村上春樹さんがエルサレム賞を受賞 - どんな懐かしさをおぼえるとしても

    正直なところ、僕は最近ではあまり熱心な村上春樹読者ではない。とはいえ、ご多分に漏れず、若いころは相当熱心に読んだ。 で、当たり前だが、彼はこの時期にイスラエルの文学賞を受けることの意味を(まして授賞式に出席すると公言することの意味を)考えていないはずはない、と思う。実際のところ、彼は政治的な発言をしまくっているし*1、賞を辞退するとか授賞式を欠席するとかいうようなことを躊躇うタイプではない。 だから、彼は「政治的行動として」エルサレムに行くはずである。もちろん、ここにあるようなソンダク風の発言をするとは思わない。http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20090125/p1 だからと言って、唯唯諾諾と反対側の連中に利用されることを容認したりもしないはずだ。繰返すが、最も非政治的であるために、全てが政治的であることをあれほど理解している人もいない。 ある意味で最も愚劣な

    村上春樹さんがエルサレム賞を受賞 - どんな懐かしさをおぼえるとしても
  • 春樹イスラエル再話 - どんな懐かしさをおぼえるとしても

    もう随分昔に読んだので出典をすっかり忘れてしまったのだけど、田辺聖子がある女性について憤慨を込めて書いていたことがある。定年退職することになったその女性へのプレゼント相談されたので大胆な案を提示したところ、相談してきた若い男性たちが「いや、彼女はただのオバサンですから」と言ったというのだ。そんなことがあるか、と田辺は反論する。 その女性は昭和ヒトケタ生まれだった。世界恐慌のさなかに成長し、戦争とともに思春期を迎え、青春は敗戦という価値観の大転換のさなかにあり、高度経済成長とともに人生の充実期を送ってきた。戦争のために結婚相手が見付からず、結婚が当たり前の社会で働き続けることを選んだ。そういう人が「つまらない平凡なオバサン」でありえるか、と。 その同じようなことが、村上春樹についても言えるのではないかと思う。1949年にベビーブーマーとして生れ、戦後民主主義にどっぷりつかって成長し、10代

    春樹イスラエル再話 - どんな懐かしさをおぼえるとしても
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