昔から「机の乱れは心の乱れ」と言われるように、オフィスの整理整頓ができていないと作業効率が悪くなることは常識的に理解できます。しかし、話はそれにとどまらず、企業経営の基軸をなすものとさえ言えるのです。 ここでは2つの世界的企業、アップルとトヨタ自動車の取り組みから考えてみましょう。 オフィスの乱れがビジネスの乱れに? オフィスのデスクが散らかっていて、「あれ、あの書類どこ行ったかな?」「黄色のマーカーペンはどこだ?」と探しものをすることがあります。大塚商会の調査によると、ビジネスパーソンがオフィスで何らかの探し物をしている時間は、1年間で150時間にも上っているのです。この150時間は、デスクの整理整頓が行き届いていれば発生しない、純粋に無駄な時間と言えるでしょう。 そればかりではありません。デスクの乱れは連鎖し、オフィス空間全体が不潔で乱雑な状態になりえます。これは、有名な「割れ窓理論」