今月のキーワード ―2011年10月― 第106回 臨時償却制度の廃止 ~耐用年数の短縮特例にも影響?~ ■臨時償却制度とは? 「臨時償却」とは、減価償却計算に適用している耐用年数(または残存価額)が、当初の設定に当たって予見することのできなかった(陳腐化等の)機能的原因等により、著しく不合理となった場合に耐用年数を変更(短縮)または残存価額を修正し、これに基づいて一時に行われる減価償却累計額の修正のための減価償却をいいます。その場合、臨時償却費が特別損失に計上されることになります。 ■臨時償却制度の廃止!? この臨時償却制度は、日本の会計制度に長らく定着してきた制度であり、会計学の教科書には必ず記述されているものです。しかし、「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(過年度遡及会計基準)といいます)において、臨時償却制度の廃止が明記されました。平成23年4月1日以後に開