今号は、評論家・芹沢俊介さんと、ひきこもり名人・勝山実さんの「ひきこもり著者対談」を掲載する。評論家と当事者、立場はちがえども長きに渡って「ひきこもり」と向き合ってきたたお二人に、おたがいの著書の感想を踏まえながら、お話いただいた。 ――芹沢さんは野球がお好きなんですね。 芹沢俊介(以下・芹沢) いやー、僕は野球少年で。東映フライヤーズが好きだったんですよ。 勝山実(以下・勝山) 奇遇ですね。私も阪急ブレーブスが好きなんです。 (新庄がつくった北海道ファイターズ、ダルビッシュの喫煙、今はなき駒沢球場、江夏はブルペンで寝ていたなどパ・リーグ談義が続く……) ――ああ(笑)、この話は一生終わらないので本題にいきましょう。ひきこもりにとって必要な支援とは何か、この点についてお二方の考え方聞かせてください? 芹沢 一般的に言われるひきこもり支援は斎藤環氏を中心とした、社会的ひきこもり観に則したバイ