ITは「情報技術」の意味ではなく、ITと略された意味しかない。それは、米国のスタートアップや業界関係者が判で押したように口にする「世界を変える」ためのものだ。それに対して、日本のITは「効率化」しか考えていないと言われるが、2016年に日本で登場した商品で、世界を変えようとしたものはどれか? もちろん、それに該当するものはいくつかはあるが、サイバーエージェントが4月に開始した「AbemaTV」は、間違いなくその1つだろう。HuLu、Netflix、Amazon ビデオと、米国製のコンテンツ配信系サービスが始まるなか、まったくオリジナルな形の動画メディアの開始に、業界関係者をも驚かせた。 2016年10月現在、約30チャンネルを24時間放送をしており、アプリのダウンロードも11月2日時点で1,000万件と発表されている。この規模の配信サービスは、どのように開発され技術的には何が課題だったのか