「人的資本経営」という言葉を耳にする機会が増えました。ただ「人を大切にする経営」という意味なのであれば、尊い概念ではあるものの目新しい訳ではありません。「当社は利益第一。社員を大切にはしません」などと公言する会社がないように、当然の取り組みという印象さえ受けます。 それなのに昨今、大手企業を中心に、あえて人的資本経営を掲げようとしている背景には、ESG投資への注目があります。財務情報のみならず、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)に配慮した投資活動のことを指し、人的資本はこのうちのSocialに該当することから、投資家向け情報として海外で開示義務化の動きが見られ、日本でも義務付けられることになりました。 また、2020年9月に発表された「人材版伊藤レポート」なども人的資本経営が重視されるきっかけになっています。ただ、いまはジョブ型雇用やリ
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