芥川・直木 7年ぶり両賞W受賞 多様な4人 文学の豊かさ(1/2ページ)2011年1月18日15時23分 第144回芥川賞・直木賞は7年ぶりの両賞ダブル受賞となった。芥川賞は朝吹真理子(あさぶき・まりこ)さん(26)の「きことわ」(新潮9月号)と西村賢太(にしむら・けんた)さん(43)の「苦役列車」(新潮12月号)と対照的な作品が選ばれ、直木賞は時代小説の木内昇(きうち・のぼり)さん(43)の「漂砂(ひょうさ)のうたう」(集英社)と現代ものの道尾秀介(みちお・しゅうすけ)さん(35)の「月と蟹(かに)」(文芸春秋)と両賞の幅を示した。 ■題材も文体も対照的 芥川賞 芥川賞は朝吹さんの「きことわ」の評価が一歩抜けていた。選考委員の島田雅彦さんは「小説には時間を自在に操る特権があり、『きことわ』は複雑な時間の処理に卓越した技術を持っていた。ずば抜けたポテンシャルを持っている」と評した。 流麗な