東日本大震災の発生から1週間が経過し、生産を停止していた主要メーカーの工場で操業を再開したり、生産不足分を西日本の工場などで増産する動きが出始めている。一方で自動車業界を中心に再開のめどが立たないメーカーの工場は多く、停止が長引くことによる生産停滞が懸念されている。【弘田恭子、米川直己、浜中慎哉】 ◇自動車、復旧遠く 操業再開が難航しているケースが目立つのは自動車業界だ。トヨタ自動車は子会社のセントラル自動車の工場(宮城県大衡村)と関東自動車工業の工場(岩手県金ケ崎町)が被災。本社から約60人を派遣したが復旧のめどは立たない。部品調達も一部でめどがつかず、国内完成車工場はすべて止まったままだ。 ホンダは震度6以上を記録した地区にある1次部品メーカー約110社と連絡が取れたが、「6割程度のメーカーで復旧にはまだ1週間程度かかる」(広報部)見通しで、全工場の生産休止を23日まで延長した。