聖セバスティアヌス キリスト教の聖人。人類史上、最も矢で射抜かれた人物。 元々は古代ローマの親衛隊長と伝わる。当時のローマはまだキリスト教を公認していなかったため、セバスティアヌスは秘密裏に布教等のキリスト教的行為を行っていた。しかしやがてその事が皇帝に発覚。彼の行為は皇帝への裏切りと判断され、幾多の矢で射抜かれる刑に処される。そのエピソードからの連想か、射手、兵士、ペストなどの守護聖人とされる。 というわけで、キリスト教美術の文脈で、上半身裸になって矢に撃たれた男性が居れば、十中八九は聖セバスティアヌスです。 その痛々しくも劇的な死のさまは画家のインスピレーションを引き起こし、多くの絵画が遺されています(といっても、実は彼は矢で射抜かれた際には殉教しておらず、最終的な死因はその後の殴打だったりしますが)。 絵画のモチーフとしてのみならず純粋に聖人としても厚く崇敬された人物で、特に15~1