日本学術振興会特別研究員の山本めゆと申します。山口放送制作「奥底の悲しみ」において私の論文の知見があたかもこの作品のオリジナルな発見であるかのように表現されたことから、今後のクレジット表示等を求めて山口放送とディレクターの佐々木聰氏に対し申入れを行いました。 佐々木氏は企画の早い段階で山本論文をダウンロードして参照していたことを認めていますが、「奥底の悲しみ」の演出に問題はなく、また今後この作品をもとに書籍化することがあったとしても私の名前を挙げるつもりはないと主張しています。 拙稿は山本めゆ、2013、「父の痕跡:引揚援護事業に刻印された性暴力と「混血」の忌避」『帝国日本の戦時性暴力』、京都大学グローバルCOE「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」(以下「山本論文」)で、以前はGCOEのサイト上でPDFが公開されていました。http://ci.nii.ac.jp/ncid/BB13