セールスレディの数が営業力を左右すると言われる生保業界において、ネット販売で営業職員ゼロという革命を起こしたライフネット生命。同社を出口治明社長と二人三脚で創業したのが、副社長を務める岩瀬大輔氏だ。岩瀬氏は、ハーバード・ビジネススクールを上位5%の成績で卒業。日本きってのエリートが、旧態依然の業界で起業した理由とは。 【田原】大学を卒業して最初はどこに入ったんですか。 【岩瀬】卒業後はボストン・コンサルティング・グループ(BCG)で2年間働きました。堀紘一さんが独立してドリームインキュベータをつくるときに誘われもしましたが、そのころアメリカのあるインキュベーターが日本に進出すると聞いて、日本法人の立ち上げに加わりました。 【田原】社会人として順調なスタートですね。 【岩瀬】そうでもないです。日本法人立ち上げをやっている間にITバブルがはじけて、アメリカ本社の株価が1年で1兆円から100億円