ホストから介護福祉士に転身した男性が、神戸市内の特別養護老人ホームで入所者から人気を集めている。9年前、祖母の入所がきっかけとなって転職。「笑わせるのが上手」「目と目で気持ちが通じる」と男女を問わず高評価で、男性は「相手を気遣い喜ばせるのは、ホストも介護も同じ」と話す。(貝原加奈) 神戸市西区の特別養護老人ホーム「大慈弥勒園」に勤める介護福祉士、湯本亘さん(31)。高校卒業後、「やりたいことが分からない」とアルバイトを転々としたが続かず、友人とバイクの改造やゲームをして遊んだ。20歳になり、友人の誘いで神戸・三宮のホストスナックで働き始めた。 酒を注ぎ、飲み、歌い騒ぐ日々。夜10時から、翌日正午まで接客が続くこともあった。それでも「いろんな人と話をして、自分がどんなに酔っても、相手を気遣う仕事を面白いと思えた」と振り返る。 23歳の時、祖母の入所がきっかけで、同施設で職を得た。湯本さ