朝日新聞デジタル：防災林、植え方に警鐘 元教授「直根、切らないで」防災林、植え方に警鐘 元教授「直根、切らないで」自分で開発した保育ブロックで育てたケヤキを持つ山寺さん。直根を引き出すとこれだけ伸びていた＝長野県辰野町 植林に一般的に使われるスギの苗。根切りが繰り返されると水平方向に根が伸び、形が鳥の足に似ることから「鳥根苗」と呼ばれる＝落合主任研究員提供 東日本大震災で被災した東北地方の防災林再生が、地盤整備の進んだところから始まっている。広く使われている「ポット苗」や根切りをした苗は、「地中深く根が伸びず防災に役立たない」と山寺喜成（よしなり）・元信州大学教授は危機感を持つ。被災地に何を植えるかはずいぶん議論されたが、植え方への関心が低すぎると憂えている。 山寺さんは、緑化工学・自然修復学の専門家で、荒れ地の緑化法などを研究してきた。その中で見いだしたのが、地中にまっすぐ伸びる「直根（ちょっこん）」の大切さだ。 土砂崩れの現場に行くと、ひっくり返った
