2017年9月15日、その役割を終えて土星の空に流れ星となって消える土星探査機カッシーニ。その功績を、カッシーニから届けられた美しい土星の写真と共にNASAで働く日本人技術者・小野雅裕さんが緊急解説! 来週9月15日、また一つの宇宙探査機が流れ星となって消える。ただし、地球ではなく土星の空に。 最期を迎えるのは土星探査機カッシーニだ。カッシーニは13年にわたって土星を周回しながら目覚ましい発見を続けてきたが、まもなく燃料が切れる。制御不能になる前に、探査機を土星大気に意図的に突入させ自己消滅させるのである。 この最後のミッションを、NASAは「グランド・フィナーレ」と呼んでいる。 カッシーニの輝かしい功績 カッシーニは、先輩探査機であるボイジャーが残した「宿題」を解くために打ち上げられた。1980年、81年に土星を通過した2機のボイジャーは数々の発見をしたが、多くの謎も残したまま、天王星、