哺乳類でさえカンガルーなどの有袋類は胎盤を持ちませんが、軟骨魚類のサメや一部の硬骨魚類では卵胎生といって卵を体内で孵化させるだけではなく、輸卵管で栄養やガス交換を行ってしばらくの間、稚魚を育てるものが知られています。そういう動物で母体と子の間でガス交換や栄養・老廃物の交換をする組織は我々真性の哺乳類(真獣類)と同じく「胎盤」と呼ばれることがあります。 両生類の中にも、背中で卵を育てるもののうちいくつかのものは、母体との間でガス交換や栄養供給をするものがあるようで、そういうものも「胎盤」のような組織を持っているとされています。 しかし、哺乳類に近縁な爬虫類にも卵胎生のものが知られていますが、爬虫類では栄養供給や老廃物の受け渡しをする、いわゆる本格的な「胎盤」を持つものは知られていなかったようです。 最近出た Journal of Morphology には、爬虫類ではじめて真性の胎盤と呼べる