10月5日に亡くなったアップルのスティーブ・ジョブズ前CEO。iMac、iPhone、iPadをはじめ、芸術作品にも例えられる数々の製品を世に送り出した思想の根源は、「この世界を良くしたい」、「人々を大切にしたい」という純粋かつ揺るがぬ信念であった。追従を許さぬ「独創性」。製品の素材や商品発表の細部にまで頑強にこだわり抜く「完璧主義」。そして、数々の同僚の羨望だけでなく憎悪をもかき立ててきた数々の「奇行」……。 養子に出された生い立ちや、アップル社から一時追放されるなどの経験が、いかにして彼の人間性を構築する原動力となったのか。そして、ジョブズ氏が追い続けた理想の社会や未来とはどのようなものだったのか。家族や友人、同僚やライバル、さらにジョブズ氏の伝記の著者で最期の日々に立ち会ったアイザックソン氏などを通じ、"世界を変えた男"スティーブ・ジョブズの知られざる素顔に迫る。