『モヒカン族はなかった』 蟹江ケンゾー著 冗談社 2005年10月刊 ■編集部による書籍紹介 二〇〇五年、ブログ界を揺るがせた「モヒカン族」ブーム。しかし、その現象は、捏造された歴史だった!?謎のカリスマ・ブロガー、蟹江ケンゾーがネットとリアルの関係性を暴く問題作。ついに登場。 ■レビュー センセーショナルなタイトルとは裏腹に、本書は、著者の地道なフィールドワークに基づく、人間観察の記録となっている。 某月某日、私は吉祥寺のホルモン焼の店で秘密裡に行われたモヒカン族のオフ会に潜入することに成功した。しかし、そこでは、和気藹々とした雰囲気の馴れ合いが横行していたのである。驚きのあまり言葉を失った私に向かって、「楽しんでる?」、「つまらないの?」と、気をつかって声をかける偽モヒカン族たち。真のモヒカン族はどこにいるのだろうか。 「第3章 - 殺伐を求める者たち」よりモヒカン族ブームとは、「モヒ