【北京=大木聖馬】ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、中国の習近平(シージンピン)国家主席が、態度表明は留保しつつも、米欧の制裁についてはロシアを支援するように指示していたことが27日、わかった。中国政府関係者が明らかにした。習政権は、中長期的に続く米国との対立をにらみ、対露連携を維持するためにロシア寄りの姿勢を強めている。 【写真特集】破壊された街、立ち尽くす人々 関係者によると、中国共産党は24日、ウクライナ侵攻を受け、王毅(ワンイー)国務委員兼外相や国家安全相、商務相、軍幹部らを集めた緊急会合を開いて対応を協議した。習氏は「ロシアは台湾の武力統一に支持を表明したことはないので、(ウクライナへの軍事侵攻については)当面は態度を示さない」との方針を示したうえ、「違法な米英の制裁下にあるロシアを経済・貿易面で支援する」よう指示したという。