□ヴァンダービルト大学名誉教授・ジェームス・E・アワー 先の戦争が終結して70年という記念の年にあたり、安倍晋三首相が何を話すべきか、あるいは話すべきでないかについて、外国人は誰も口を挟む余地などない。そこで、私が安倍首相だったら、このようなことを話したいと考えるだろうという私見だけをここで述べてみたい。 《誰でも権利がある靖国参拝》 記念日とは多くの場合、過去、現在と将来について考える機会となる。日本や他のアジア諸国を含む多くの国の大勢の人々に多大な苦しみを与えた戦争を振り返り、戦争で亡くなり負傷した、あまりにも多くの人々とその家族がこうむった多大な生命の損失と苦しみに対して、私が安倍首相であれば、理解と同情の念を表したいと思う。 また、昭和天皇と今の天皇陛下、前任の歴代首相が幾度も述べたように、戦争では悲惨な事態が引き起こされてしまうことを、わが国が理解していることを示すとともに、多く