最も基本的な調味料である塩には多くの特性がある。 塩味を加える以外にも ①魚、肉、卵などのタンパク質の熱凝固を促進する。 ②浸透圧による脱水作用を利用して、野菜をしんなりさせたり、魚の臭みをとったりする。 ③魚肉等のタンパク質を変性させるので、魚肉をしめるときに利用される。(紙塩について) ④魚や肉をすり混ぜるときに加えると、粘性を増し形成しやすくなる。(たんぱく質を溶かす) 肉の保水性を上げる ⑤豆腐を水中で加熱するとき、硬化を防ぐ。 ⑥食塩濃度が高いと防腐作用がある。 ⑦小麦粉のグルテンの形成を促進する。 ⑧野菜や果物の褐変反応を抑える。 ⑨クロロフィルの加熱による退色を防ぐ。 ⑩ビタミンCの酸化を抑える。 ⑪さといものゆで汁の粘度を下げる。 ⑫発酵速度や菌相を調整する。 ⑬料理の見栄えを良くする。 鮎や鯵の塩焼きでは、表面だけでなく、特に背びれや尾びれに塩を押し付けて焼き焦げないよう