(Photo by Volodymyr Hryshchenko on Unsplash) 行政が市民の声を「聞く」ための機会は、年々増えている。しかし、政治や行政は市民の声をほんとうに聞いているのだろうか。聞くことで、本質的な変化を起こそうという意図を持っているのだろうか。「聞くこと」の本質を問いたい。 形だけのパブリックコメント行政が「聞く」ということで公式に行っていることが、パブコメである。自分たちの計画を公開し、一定期間、市民からの意見を求める。そして、一つひとつの意見に対して、回答を発表するというものだ。 残念ながら、パブコメが計画に反映されるとしたら、「文言レベル」にとどまるだろう。もう計画を変えられないところまで具体化していて、だからこそ予算がはっきりと取れていて、だからこそパブコメするテーマに挙がっている。逆に、市民の声を十分に取り入れる余地がある上流過程では、パブコメするこ