俺が某中小企業協同組合の事務局で働いていた時の話。 この協同組合の仕事は、中小企業が集まって、資材を大量に購入して組合員に安く売ったり、入札参加して大きな仕事を取ってきて組合員に割り振ったり、関係省庁や役所なんかと折衝する事務局のことね。 面接時は「普通の会社と変わらないから」といわれて就職したんだが、内部が腐り果てていた。 まず、理事長の一族による放漫経営。 具体的には、一族の長男が会長、会長の従兄弟が専務、次男が常務…という感じで、役員のほとんどが会長の血脈。 残る部長格も、血脈たちの後輩やら親族。あとは関係省庁や役所からのコネ。 全職員数500人のうち、コネ入社が三分の一。コネが全くなければ課長になるのが精一杯みたいな組織。 だから、みんな、仕事にヤル気なんかない。頑張って働いても、昇給も昇格もコネ入所には負けるから。 なんとなく働いたフリして、簡単な仕事でもわざと時間をかけて、仕事
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